WPS バージョン 3.3のリリース

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2016年12月15日

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WPS バージョン3.3はコードに新しく600,000行以上が追加され、当社で最大のソフトウェアアップグレードとなりました。この記事では主要なものを選んで掲載しています。この内のいくつかは以後に詳細な情報を別の記事で掲載いたします。

新しいプラットフォームへの対応 – ARM 上の Linux と Power アーキテクチャー

バージョン3.3は新しく次の2つのエンタープライズプラットフォームで実行します。ARM8 64-bit ハードウェア(AArch64) 上の Linux と Linux on Power アーキテクチャーハードウェア(PPC)。

ARM プロセッサはその迅速な処理と低電力消費の組み合わせのおかげでタブレットや電話、TVセットトップボックス、IoT デバイス、家電、制御システム、ルーター、ゲートウェイなどを含む産業やコンシューマデバイスなどで幅広く使用されています。ARM ハードウェアは以下のような幅広い使用方法を展開している新しい ARM8 64-bit プラットフォームによって、 Intel が独占している PC とサーバー市場に挑戦しようとしています。学生やコアなファンのために Raspberry PI 3 上で動く一方で、企業では ARM を基盤としたサーバーで低電力消費での非常に高い計算能力の提供を期待しています。

IBM のハードウェアの Power アーキテクチャーシリーズはハイエンドなサーバーシステムとして1990年代初期より使用されており、2002年~2006年の一時期、Apple Mac PowerPC ベースのコンピューターにも使用されていました。IBM POWER サーバーシステム(pSeries もしくは System p)は標準的には AIX オペレーティングシステムを実行し、ミッションクリティカルで可用性の高い作業負荷のために使用されています。WPS ソフトウェアは長年に渡って AIX on POWER ハードウェア上での実行に対応してきました。近年では2013年に OpenPOWER Foundation が Power アーキテクチャーのために結成され、POWER プロセッサーの仕様やファームウェア、ソフトウェアを公開し、大規模事業やスーパーコンピューター、極めて頑強な分析、ビッグデータ、機械学習などをターゲットとした Power アーキテクチャーと互換性のあるハードウェアを他社が開発できるようになりました。すでに Linux on IBM POWER ハードウェア上で実行できるうえに、このプラットフォームの幅広い可能性のため企業やパブリッククラウド提供者の Linux on Power アーキテクチャーの採用を推進していくことが見込まれます。

共同作業やトレーニングのための Jupyter

Jupyter(jupyter.org)はデータサイエンスの科学技術計算分野で人気が高く、対話的な学習やチームの共同作業のために使用されているオープンソースプラットフォームです。WPS バージョン3.3には Jupyter カーネルが搭載されており、ご使用の Jupyter Notebook 環境内で SAS 言語を実行することができます。既に Jupyter を使い慣れている方はそのままご利用ください。Jupyter をよく知らない場合は、これ以降のブログ記事で詳細をお知らせさせて頂きます。

さらにプログラム言語を結合

SAS 言語が産業データ分析の代表として残る一方で、SQL や R、Python、SPSS、Spark、Scala、Matlab、Julia などは他言語と比べて広く使用されています。WPS は長年 SAS プログラム内での SQL 使用を強力にサポートしてきており、WPS 3.1では SAS プログラムへの R 言語の混合にも対応しました。今回、WPS バージョン3.3では Python を混合できるようになりました。

WPS Interop for Python モジュールは Pandas の DataFrame を使用したデータの共用で、 SAS プログラム内において Python のシンタックスを使用できる Python プロシジャを導入します。

WPS Matrix Programming モジュールも新しく導入しました。これは高度な行列の操作や IML 言語のシンタックスを使用したアルゴリズムの開発のための IML プロシジャへの対応を行います。IML 言語のシンタックスは高度なモデルの開発やアルゴリズムの最適化に理想的です。IML プロシジャでは行列のプログラミング環境から直接 R を使用する手法を追加で使用することができます。

さらに高度な統計手法

当社では WPS ソフトウェアの統計能力をさらに向上することに尽力しています。バージョン3.3では次の13個の新しい統計プロシジャを含めて統計関連部分に大きくテコ入れしました。ACECLUS、CANCORR、GENMOD、LIFEREG、LIFETEST、LOESS、MI、MIXED、MODECLUS、PHREG、PROBIT、VARCOMP。

また、既存の統計プロシジャからグラフィカルなプロットを生成する機能も追加しました。ネストされた効果変数をモデルする機能が既存のいくつかのプロシジャに追加されました。

全プラットフォームでのスプレッドシートの使用

Microsoft Excel はビジネスで最も人気があり広く使用されているソフトウェアです。WPS ソフトウェアは Excel スプレッドシートに以前から対応していましたが、Microsoft Windows プラットフォームのみに限られていました。今回、Excel スプレッドシートファイル用の WPS エンジン(XLSX)が全プラットフォームに導入されました。.xls と .xlsx の両方の Excel ファイルタイプに対応しており Microsoft のドライバーやソフトウェアの必要が無くなりました。

コード編集機能を強化して生産性を向上

WPS ワークベンチの GUI と WPS バージョン3.3で前回行ったコード編集機能の強化について、多数の良好なフィードバックを頂いています。当社の主な目的は最良のツールを提供することで、お客様が関心のある問題点を解決することに集中して、生産性をできるだけ高く保てるよう手助けさせて頂き、またそれを実現するために当社へ信頼を置いて頂くことです。

入力時にヘルプやコードの提案を表示し、 SAS プログラムの記述をさらに速く簡単にするために、コンテンツアシストを追加しました。

シンタックスハイライト機能が改善され、マクロ内のシンタックスを強調表示できるようになりました。以前のバージョンの WPS ソフトウェアではマクロが強調表示されていませんでしたが、マクロが使用される頻度は高く、今回のこの機能でコーディング作業が著しく改善されました。

また、入力時に基本的なシンタックスエラーを自動的にチェックする機能も追加されています。未定義や対応していない等の不正確なプログラムは自動的に下線が引かれ、プログラムエディター枠の左側に印が付けられます。

パフォーマンスの向上

当社では WPS ソフトウェアの実行スピードを改善するよう常に努力しており、WPS バージョン3.3においてはパフォーマンスがかなり改善されました。DATA ステップパフォーマンスの領域で、当社の SAS 言語コンパイラーにかなりの改良が加えられています。また、WPS バージョン3.2の DB2 で行われたものに類似するマルチスレッドの選択肢が新たに Netezza と Oracle データアクセスに加わりました。マルチスレッドなデータベースへのアクセスは実行時間削減の点で著しく異なります。

PDF アウトプットの生成

WPS ソフトウェアでは PDF フォーマットのアウトプットを生成する機能の追加のご要望を頻繁にいただいていました。WPS バージョン3.3では ODS PDF シンタックスに対応することを予定しています。以降の WPS リリースでこのシンタックスへの対応を拡大する予定です。

グラフィックアウトプットの追加

グラフやチャートはデータサイエンス部門からの最も目立つアウトプットになりがちであり、見た目の整ったアウトプットは必須です。WPS ソフトウェアでもこれまで、線グラフや棒グラフ、パイチャートなどの基本的なアウトプットを出力することは可能でした。当社では生成するグラフィックの種類を増やすためにこれまで開発を進めていました。

今回、GBARLINE プロシジャが追加されたため、プロットデータに重ねて棒グラフを生成できるようになりました。

グラフ作成プロシジャの GPLOT、GCHART、GBARLINE でグローバルステートメントの ANNOTATE に対応しました。これは指定したグラフィックをグラフィックアウトプットに追加することを可能にします。

長期的計画

2017年はお客様の現実的な問題の解決に助力できるよう、計画中の新製品と新機能の開発に取り掛かります。もしも特定分野への関心を持っていたり、当社製品に追加したいと思う機能がある、もしくは所属されている組織が技術提携者として World Programming に参加したいなどのご要望があればご連絡ください。

WPS バージョン3.3の機能にご満足いただけると幸いです。

当社ではお客様のフィードバックをお待ちしています。

追加情報

既存ユーザーの方

既存ユーザーの方は、 WPS バージョン3.3に含まれている変更のさらに詳細な情報を WPS リリース情報ページでご確認いただけます。

新規ユーザーの方

新規ユーザーの方は WPS ソフトウェアについての情報の確認と無料評価版のリクエストを WPS 製品ページで行っていただけます。